7月7日(火)JICA国際協力推進員の出合祐太様にお出でいただき、「アフリカから学ぶ夢のかなえ方」という題目で講演をしていただきました。
出合さんは、世界でも最も貧しい国の1つである西アフリカのブルキナファソという国で、青年海外協力隊員として野球普及のために活動をされている方です。当日は、ブルキナファソで出合さんの指導を受けて野球を始めたカデル君(17)とイス君(16)の二人の選手と、同国野球連盟のエジニさん(30)も一緒にいらっしゃいました。
ブルキナファソでは経済的に豊かではない家庭が多く、野球を普及させようと思っても「野球をやってもハラがいっぱいにならない」と最初の半年間は全く受け入れてもらえなかったそうです。そのような状況でも地道に普及活動を続けた結果、野球をやりたいという子どもが徐々に集まり、出合さんからルールを教えてもらいながら、野球を1から始めていったというエピソードに生徒は興味津々でした。
ルールも知らず始めた野球でしたが、出合さんは彼らに「プロ野球選手になる」と目標を決めさせ、ゴールに向かうためのヒントを段階的に与えながら練習させるよう心掛けたそうです。その結果、野球を始めたばかりの映像と1年後の映像では見違える程に野球が上手くなっており、生徒からは驚きの声が上がっていました。出合さんから、「自分の本当にやりたいことに向かってトライすることが大切」、「自分のやりたいことが見えていると人は成長できる」という話を聞き、生徒は感じることや考えることが多かったと思います。
講演会の後は、ブルキナファソの2名の選手が本校野球部の生徒と一緒に練習をしました。大きな声を出しながら楽しそうにプレイをしていました。本校生徒からは「身体能力が高くてびっくりした」、ブルキナファソの選手からは、「こんな広く整備されたグランドで野球をしたのは初めてだった」と声があがりました。また野球部のマネージャーはエジニさんとメールアドレスを交換し、「フランス語を勉強したい」と意欲を見せるなど、お互いにとってとてもいい時間になったようです。
今回の講演では、遠く離れた外国の現状や国際協力について新しく知り、素敵な出会いや交流があり、一段と視野を広げることができました。貴重な講演をしてくださったJICAの出合様、ブルキナファソの3名の皆様にお礼申し上げます。